動けばいい、から一歩先へ。使い続けるために仕組みを整えた話

実践から学ぶ・仕組みづくり
この記事は約5分で読めます。

目的としていた配信の録画は、
無事にすべて終えることができました。

配信を見逃さず、
不在でも録画でき、
あとから振り返ることができる。

この連載の出発点だった目的は、
間違いなく果たせています。

それでも、
最後まで使い終えたあと、
私はこの仕組みを前にして、
ある違和感を覚えていました。

「ちゃんと動いた」
「役目は終わった」

けれど、
このままでは、
きっと次は使わない。

動かすことはできたけれど、
使い続ける前提にはなっていなかったのです。

思い返せば、
ここまでの仕組みづくりは、
ずっと「今を乗り切る」判断の連続でした。

・時間がない
・不在になる
・想定外が起きる

その都度、
最善だと思う選択を重ねてきました。

そして今、
すべてが終わったからこそ、
ようやく考えられるようになりました。

この仕組みを、
「一度きり」で終わらせないためには、
何が足りないのか。

第7回では、
「動けばいい」という段階から一歩進み、
使い続けるための仕組みとして整えていった過程を振り返ります。

※この記事は連載6回目です。
連載の背景については、こちら。
第0回:趣味から始まる学び | 推し活をきっかけに、自動収録の仕組みを作ることにした話

過去の連載記事はこちら。
第1回:限られた時間でカタチにする。前日の夜、初級者なりに仕組みを作った一日
第2回:想定外の出来事。ルームが増え、今できることを考えた夜の話
第3回:完璧を目指さない|人の手を残した仕組みと、想定外を乗り越えた話
第4回:トラブルの夜に学んだこと | 進化より撤退。安定を最優先にした判断
第5回:安心できる仕組みへ | 外出先から仕組みを見守る方法を考えた話
第6回:趣味から学びへ|“仕組み”として育てることにした話

動けばいい、の限界に気づいた瞬間

これまでの仕組みは、
「必要なときに動く」ことを最優先に作ってきました。

・録画が始まるか
・止まらずに動き続けるか
・想定外が起きても最低限対処できるか

目的がはっきりしていた分、
動かすことだけに集中していたからこそ、
短期間でも形にすることができました。

ですが、
目的を果たしたあとに見えてきたのは、
別の問題でした。

・起動が面倒
・設定を変えるのが手間
・状態を確認するのが手間

「ずっと使い続けられるか?」
そう聞かれると、
正直、即答できる自信はありませんでした。

動く仕組みと、
使い続けられる仕組みは、
別物だったのです。

Webアプリ化の選択。使い続けられる仕組みを目指して

ここで考えたのが、
仕組みの「見え方」と「触りやすさ」でした。

これまでは、
スクリプトを直接編集し、
コマンドを入力して起動していました。

一度作った本人でさえ、
少し時間が空くと、
「どうやって動かしていたか」を思い出す必要がありました。

これでは、
いずれ触らなくなってしまいます。

そこで選んだのが、
Webアプリ化という選択でした。

・今どうなっているかが、一目で分かる
・操作の入口が一つになる
・触ることへの心理的ハードルが下がる

これは進化というより、
使い続けるための整備でした。

iPhoneとの連携を「操作」から「習慣」へ

第5回でお話しした Chromeリモート によって、
iPhoneから確認できる安心感はすでに得ていました。

そして、ここからは、
「確認のしやすさ」によって、
安心感を得るためのハードルをさらに下げる工夫をしました。

「PC画面をリモートして確認する」のではなく、
アプリ画面に状態を表示する形にしました。

とはいえ、
難しいことをしたわけではありません。

iCloud上に、
定期的に更新される txt ファイルを用意します。

このファイルが、
指定した時間間隔で更新されていれば正常。
更新されていなければ、iCloudが止まっている可能性がある。

プログラムは、
その更新日時を確認するだけです。

これにより、
わざわざリモート接続して状態を確認する必要がなくなりました。

「意図して確認しに行く」のではなく、
「日常の中で自然に目に入る」

特別なことをしなくても、
外出先で状態を確認できる。
必要なときだけ、リモートで最低限操作する。

この距離感が、
仕組みを“特別なもの”から
“生活の一部”に近づけてくれました。

ようやく分かった、あの配信切り替え不具合の正体

ここまで整えていく中で、
配信2日目に頭を悩ませた
配信切り替え不具合の原因も、
ようやく見えてきました。

当時は、
時間も余裕もなく、
「不具合が起きている」という事実を
受け止めることしかできませんでした。

ですが、
仕組みを落ち着いて見直せるようになった今なら、
この挙動を説明できます。

録画する配信の切り替え指示を行ったときだけ、
指定時間になると、
ブラウザを「何度も立ち上げては閉じる」
挙動を繰り返していました。

原因は、
配信開始のタイミングでした。

切り替え指示では、
録画開始時刻を指定しています。
しかし、配信は秒単位で
ぴったり始まるとは限りません。

指定時刻に配信ページを開いても、
まだ配信が始まっていない。
その結果、「配信中ではない」と判定され、
録画が開始されない。

その間に、
別の配信が始まり、
そちらが優先的に録画されてしまう。

ようやく、
当時起きていた現象の正体が分かりました。

対策として、
・切り替え指示中は、他の配信を録画しないようロックする
・配信中かどうかの確認と、ブラウザ起動の順序を見直す
といった修正を加えることができました。

今振り返ると、
あの数日間で作った仕組みには、
構造的に無理があった部分や、
検証不足だった点が多々ありました。

あのとき、
進化を止めて引き返した判断は、
結果的に正解だったと思います。

理解できた今だからこそ、
あの不具合も「失敗」ではなく、
学びとして回収できています。

bat化は「楽をするため」ではなく「続けるため」

最後に手を入れたのが、
起動方法の簡略化でした。

毎回の操作が面倒だと、
それだけで使われなくなります。

これは怠けではありません。
人間の性質です。

ワンクリックで起動できる。
迷わず始められる。

その小さな差が、
「また使おう」を支えます。

仕組みは、
人に合わせて整えるものだと、
ここでも実感しました。

まとめ|「完成」ではなく「使い続けられる形」へ

この仕組みは、
最初はただの趣味から始まりました。

動けばいい。
今を乗り切れればいい。

そこから、
人の手を残し、
安定を優先し、
見守る仕組みを作り、
そして整える段階に進みました。

完璧でなくていい。
最短でなくてもいい。

考えながら、
失敗しながら、
少しずつ使いやすくしていく。

それが、
私にとっての「学びとしての仕組みづくり」でした。

この仕組みは、
まだ完成ではありません。
私の学びも、まだ始まったばかりです。

これからも、
少しずつ手を加えながら、
実践の中で学び続けていきたいと思います。

この連載が、
「特別な人の成功例」ではなく、
誰かが最初の一歩を踏み出す
きっかけになっていたら、
それ以上に嬉しいことはありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました