想定外の出来事。ルームが増え、今できることを考えた夜の話

実践から学ぶ・仕組みづくり
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この日は、
前日の夜に作った仕組みの前提が、
朝になってすべて崩れた日でした。

翌朝、いつものようにSNSを開き、
情報を確認していました。

前日の夜に用意した仕組みは、
「配信は1つのルームで行われる」
という前提の上で作ったものです。

それが、この時点では疑いようのない前提でした。

ところが、SNSを開いて私の目に飛び込んできたのは、
想像もしていなかったものでした。

「配信ルームへのリンクが3つある」

どのURLも、別々の配信ルームにリンクされています。
配信アプリを開いて確認してみても、同じアカウント名に連番のついたルームが3つ存在しています。

前日までは1つしか配信ルームがありませんでしたから、
この状況は完全に想定外です。

しかし、配信ルームが3つになっているという事実はあるものの、
なぜ3つに増えているのか?
どのように運用するのか?
といった情報は一切アナウンスされていませんでした。

何かの間違いか?
1日複数回配信する中で、時間帯別にルームが変わるのか?
はたまた、同時に3ルームで別々の規格が配信されるのか?

一切状況が分からないまま、出社時間が近づき、
この日は神に委ねるしかありません。

わたしは、元からあった配信ルームに絞ってルーム指定すると、
前日作成したプログラムを起動して会社に向かいました。

※この記事は連載2回目です。
連載の背景については、こちら。
第0回:趣味から始まる学び | 推し活をきっかけに、自動収録の仕組みを作ることにした話

前回、初めて仕組みを作った話はこちらで紹介しています。
第1回:限られた時間でカタチにする。前日の夜、初級者なりに仕組みを作った一日

想定外。3ルーム同時配信と、推しがどこに現れるか分からない恐怖

仕事の休憩時間、わたしは配信状況が気になって、
すぐにスマホを開きました。

3つのルームすべてが配信中になっている。

配信の様子と、公式のSNSを確認して分かったルーム配信の運用ルールは以下でした。

・メンバーを3チームに分けている
・各配信ルームは配信内容別で使い分ける。
・3チームはそれぞれ、一定時間で次のルームに移動しながら配信する。
・それぞれのルームにどのチームが登場するかは、ルーム移動と同時に表示される。

つまり、
推しがいつ、どのタイミングで、どこのルームに現れるかがわからない。

唯一分かっているのは、
「推しがどのチームにいるか」
これだけでした。

かろうじて、午前中の配信は推しの様子をとらえるとができていました。
ですが、午後も推しが同じルームに来てくれる可能性は限りなく低い。
さらに、明日、あさっては?

そんな不安を抱えながら、午後の仕事を終え、
私は急いで帰宅しました。

前提が崩れたときに考えたこと。

定期的に配信を確認し、
録画する―ルームを切り替え続けなければ、
目的の配信を録画できない。

この時点で、
前日の夜に作った仕組みが、
役に立たなくなったわけではありません。

ですが、
「これだけでは足りない」
ということは、はっきりしていました。

私は考えました。

3ルーム分の配信状況をすべて自動でチェックして、
配信のテロップに推しのチーム名が表示された瞬間を検知し、
最適なルームを録画開始する。

理論上は、できなくはありません。

ただし、
・検証する時間がない
・想定外の挙動が起きる可能性が高い
・自分は日中不在
・失敗したとき、すぐに修正できない

完全自動化を目指すのは現実的ではありませんでした。

「できるか?」ではなく「今、そこまでやるべきか?」

ここで、一度立ち止まりました。

時間は限られている。
状況は読めない。
明日も、一日中自宅にはいられない。

この条件で無理をすれば、
最悪の場合、
どの配信も録画できない 可能性があります。

それだけは、避けたかった。

完全自動化は無理だと判断しました。

でも、
「だから諦める」という選択肢は、
ありませんでした。

完全ではなくてもいいから、
残り二日間、確実に推しの姿を残すことのできる最善の策は何だろう?

そう考え直し、発想を切り替えるという選択

ここでようやく、
「すべてを自動にする」という考えから、
一歩引くことができました。

完全に任せるのではなく、
人の手を少しだけ残す。

自分が直接操作できなくても、
遠くから最低限の指示だけは出せる。

推しがどこのルームに移動するか?
分かった時点で、次に録画するルームと切り替え時刻を指定する。

そんな仕組みであれば、
今の条件でも現実的かもしれない。

この考えが、
次の一手につながっていきます。

まとめ

この日は、
仕組みを完成させた日ではありません。

むしろ、
考え直すことを決めた日でした。

「すべてを自動化するのではなく、少しだけ人の手を残す」
この判断は、後退ではなく、
今の条件で前に進むための選択でした。

次回は、
この判断をもとに、
プログラムを遠隔で操作できる仕組みを作り、
想定外の状況を乗り越えた話を書いていきます。

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