働きながら学ぶ中で、効率的に成果を出すのは簡単なことではありません。
私は職場で業務の自動化・効率化を担当することがあります。(過去に独学で身に着けたVBAやPythonを使用)
特にプログラムの作成では、
– コードが思うように動かない
– 改善の方法が見つからない
– 時間だけが過ぎていく
そんな経験を何度もしてきました。
しかし、ChatGPTとの付き合い方を少し変えただけで状況が大きく変わったのです。
今回は、私が体験した **プログラム作成におけるChatGPTの活用法と気づき** をお話しします。
同じように「働きながら学んでいる人」「ChatGPTをもっと上手に使いたい人」に、ヒントになれば嬉しいです。
今までのやり方
私はこれまで、次のようにChatGPTを使っていました。
1. まずは自分でコードを書く
2. 書いたものの中で分からない部分や改善したい部分をChatGPTに相談する
3. ChatGPTからの回答をもとに修正する
一見正しい進め方に思えますが、実際には **思うような回答が得られない** ことが多く、時間ばかりかかっていました。
新しい気づき
ある日、職場の人がChatGPTを活用している様子を見て、大きな気づきを得ました。
「最初からChatGPTに丸ごと依頼している」
これまでの私は「自分で書けるところは自分で書く」ことにこだわっていました。
丸ごと依頼するには、インプットする情報が多くなります。
長文をChatGPTに送ると思うような回答が得られない。
そんな経験から、分からないところだけ部分的にChatGPTに聞くのがいいと勘違いしていたのです。
私は、職場の人のやり方を参考にし、コードの一部だけを相談するのではなく、最初からChatGPTにお願いすること に切り替えました。
その結果、私は 質問の質を高めること と 最終的な判断を下すこと に集中できるようになり、コードを一切考えなくても、ほとんど修正なしで動くプログラムを作成できたのです。
なぜうまくいったのか?
その理由を考えると、仕事や人間関係のやり取りに似ていました。
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途中で人に引き継ぎながら進めると、伝言ゲームになってミスが増える
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最初から最後まで一人が担当すると、情報の食い違いが起こりにくい
ChatGPTとのやり取りも同じです。
途中から投げるのではなく、最初から依頼すれば、すべてがChatGPTの内部で完結するため、
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伝達ミスが起こらない
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状況理解がスムーズ
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数回のやり取りで的確な結果が出る
さらに驚いたのは、自分の固定観念が混じらない斬新なコード を提示してくれることもあった点です。
実践のポイント
ただし、ChatGPTへの質問の仕方には注意が必要です。
丸ごと依頼することで、「伝言ゲーム」になる不安はなくなります。
反面、はじめから何もかもを伝えようとして整理されていない長文を送ってしまうと、そもそも伝えたいことがきちんと伝わっていない可能性があるからです。
もし同じように「ChatGPTをうまく活用できない」と感じているなら、次のステップを試してみてください。
役割を伝える
「あなたは熟練プログラマーです」と設定するとChatGPTはその役割になりきってくれます。
結果、精度が上がります 。
ゴールを明確にする
「CSVからデータを読み込み、グラフ化するコードを作成してください」など具体的に伝えます。
条件を指定する
実行環境、制約条件などを最初に伝える。ここでは、守るべき制約条件を指定します。
不足があれば質問し返してもらうように伝える。
情報が足りなければ質問してください」と依頼します。
この一文が抜けてしまうと、ChatGPTは情報が不足していても、情報不足のまま依頼内容を実行してしまいます。
その結果、よくある「ChatGPTは噓をつく」や「ChatGPTを使っても完全な回答は得られない」といった状況を生み出してしまいます。
最後に確認と判断だけ自分が行う
ChatGPTの回答が正しいか?その妥当性を検証するのは人間の役割です。
ChatGPTが正しくインプットを理解してくれていたか?
ChatGPTの思考した手順は問題なかったか?
提示された回答に誤情報がないか?
様々な視点で妥当性を判断します。
最後に、5つのポイントを踏まえた聞き方の一例を紹介します。
あなたは優秀なプログラマーです。特に、PythonやVBAでの自動化ツール作成に長けています。###実行指示
csvからデータを読み込んで、エクセル上にグラフ作成するプログラムを作成してください。
###制約条件
Python3.13 または VBA を使用
csvファイルはC:/PATHの中に保管されています。
csvは、エクセル上に転記してからグラフ化します。
###補足
不足する情報があれば質問してください。
便利になる追加機能があれば提案してください。
まとめ
私の悩みは「自分でコードを書き、ChatGPTに部分的に頼る」ことから始まりました。
しかし、気づいたのは「最初からChatGPTに任せる方が効率的」だということです。
このことはプログラム作成に限らず、ChatGPTに依頼するすべての場面に共通していると感じます。
働きながら学ぶ私たちにとって、時間はとても貴重です。
だからこそ、ChatGPTを「部分的なサポート」ではなく「最初から任せられるパートナー」として使うことが、学びと成長を加速させる鍵だと考えます。
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