第4回では、
トラブルを前に、仕組みを進化させるのではなく、
あえて引き返すことで、安定を優先する判断をしました。
配信切り替え機能を削り、
一番シンプルで、確実に動いていた初日の構成に戻す。
技術的には後退することになります。
ですが、絶対に失敗できない最終日を前に、
この選択がベストだと納得していました。
それでも、
不安が完全になくなったわけではありません。
翌日は、私はイベント参加のために現地へ行きます。
家にあるPCを直接操作することはできない。
何か起きても、すぐに対応することはできない。
一番安定していた構成に戻したからとはいえ、
絶対に問題が起きないという確証はない。
「何も起きていない」と確認できないことが、
想像以上に不安を駆り立てました。
制御できなくてもいい。
仕組みを変えなくてもいい。
ただ、
遠くからでも、ちゃんと動いているかを確認できる。
そして、何か問題が起きた時に、最低限でも処置することができたら。
第5回では、
外出先から仕組みを“操作する”のではなく、
“見守る”ために考えた方法と、
その中でChromeリモートを選んだ理由についてお話しします。
※この記事は連載5回目です。
連載の背景については、こちら。
第0回:趣味から始まる学び | 推し活をきっかけに、自動収録の仕組みを作ることにした話
過去の連載記事はこちら。
第1回:限られた時間でカタチにする。前日の夜、初級者なりに仕組みを作った一日
第2回:想定外の出来事。ルームが増え、今できることを考えた夜の話
第3回:完璧を目指さない|人の手を残した仕組みと、想定外を乗り越えた話
第4回:トラブルの夜に学んだこと | 進化より撤退。安定を最優先にした判断
安定を選んでも、不安は消えない
第4回の判断をもとに、機能を削り、
初日に作った1ルーム配信を前提とした構成に戻しました。
一番シンプルで安定していて、不具合も起きなかった仕組みです。
理屈では、
「これで大丈夫なはずだ」と思えています。
それでも、
不安が完全に消えることはありませんでした。
理由ははっきりしています。
私は翌日、家にいないからです。
思い立って家に帰るということもできません。
・システムやPCが落ちていないか?
・録画が止まっていないか?
・想定外が起きていないか?
失敗したとき、修正するどころか気づくことすらできない。
そんな不安に怯えていました。
・制御できなくていい。
・途中で修正できなくていい。
ただ、
「ちゃんと動いている」
それを確認できないことが、
想像以上に気持ちを落ち着かなくさせていました。
「遠隔操作」ではなく、「遠隔で確認する」発想へ
ここで、もう一度思考を整理しました。
今、必要なのは何か?
・仕組みを進化させることではない
・機能を増やすことでもない
・完璧な自動化でもない
答えは、はっきりしています。
“自分が録画操作をしなくても、1つの配信を確実に録画できること。”
必要なのは、
「失敗に気づける状態」です。
遠くからでも、
・仕組みが動いているか?
それが分かるだけで、
不安は大きく減るはずでした。
リモート監視の方法を洗い出す
「確認するだけ」とはいえ、
選択肢はいくつかありました。
例えば、
・プログラム側に通知機能を組み込み、状態を定期的にiPhoneに送信する
・ウェブカメラで24時間デスクを映し、iPhoneで確認する(SskypeやTeams、その他、専用アプリなど)
・画面をそのまま確認できる方法を使う(リモートデスクトップ)
一番スマートな方法は、
通知機能を組み込み、状態を定期的にiPhoneに送信することです。
しかし、この時点では現実的ではありませんでした。
・新しく作るには時間が足りない
・十分な検証ができない
・最終日直前に手を入れるリスクが高い
ここでも、判断軸は決まっています。
「今、最低限必要なことだけでいい。」
Chromeリモートを選んだ理由
最終的に選んだのが、
「Google Chrome」のリモートデスクトップ機能でした。
理由はとても単純です。
・Googleアカウントさえあれば利用できる
・iPhoneからでも簡単に接続できる
・画面を見るだけなら、操作も最小限で済む
重要だったのは、
「何でもできること」ではありません。
「余計なことをしなくて済むこと」でした。
画面を確認して、
仕組みが動いていることが確認できればいい。
それで十分でした。
何かあれば、
最悪リモートデスクトップ越しに操作することができる。
もし、録画が止まっていれば、
OBSを起動して録画を押せばいい。
icloudがフリーズしていても、
事前にタスクマネージャーを起動しておけば、
再起動させることもできる。
何かあったときだけ、
最低限の操作ができればいい。
最終日を前に、技術も、検証する時間も不十分な状態で、
今の自分にはこれで十分でした。
経験としては、確かに前進していました。
今思えば、初心者の私が挫折せずに前に進むための判断であったと思っています。
仕組みは、人を安心させるためにある
実際、外出先から
ChromeリモートでPCの画面を確認したとき、
思っていた以上に気持ちが楽になりました。
操作はしていません。
何も変更していません。
ただ、
「仕組みはちゃんと動いていた。」
「確かに、目的の配信を録画することができた。」
それを自分の目で確認できただけです。
仕組みは、
人を楽にするためにある。
完璧な自動化でなくてもいい、
高度な仕組みでなくてもいい。
このとき、
それを強く実感しました。
安心できるだけで、人は前に進むことができるのです。
まとめ
第5回では、
外出先から仕組みを「操作する」のではなく、
「見守る」ために考えた方法を振り返りました。
進化を止め、
機能を削ったからこそ、
得られた課題があった
それは、
安心をどう設計するかという問いでした。
完璧でなくていい。
高度な技術でなくてもいい。
ただ、
安心して目的を果たせること。
人とツールが共存し、
人を安心させるための仕組みでありたい。
次回は、最終日を乗り越えて目的を果たした私が、
自身のレベルアップを目的に、仕組みを作りこむことを決意した日についてお話しします。


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